キーワードは「熱情」。三島由紀夫 [言葉]
小学六年生の時、
父親の転勤で北海道は江別市の大麻(たいまではない)にいた。
北海道の人はなんかみんな親切で優しかった。
あほなサッカー小僧も居心地がよくご飯も美味しく
可愛い女子も多いという文句なしの少年時代を過ごさせてもらった。
思い出に残るのはその頃、
国語の先生が「川柳」を授業に取り入れており
モーニングショーに出たことだ(私は別クラスで出ていない)。
あほなサッカー小僧も川柳は面白くやっていたが、
ガリ版刷りの冊子に載っていたおいらの川柳が
なんかの週刊誌に載ったのを叔父さんが見つけて知らせてくれた。
「三島さん おひかえなすってと 死に急ぐ」
あぁ字余りもいいところだがこれが文章初デビューだ(笑)。
もちろん三島由紀夫が誰でなんで自決したのかもなんも分からない。
右翼、首切り、自衛隊のイメージから、ただ言葉遊びしただけだ、な。
それから数年後、あほなサッカー小僧は文学少年もしていたが、
三島由紀夫は読めなかった。
太宰治や開高健、ハレンチ学園は読めても三島由紀夫は数ページで挫折した。
前振りが長くなったが、
作家・三島由紀夫が自決する1年前の1969年5月13日、
東京大学駒場キャンパス900番教室で行われた伝説の討論会を捉えた
ドキュメンタリー映画『三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実』の広告!がインパクトがあり
つい(笑)三島由紀夫を調べてしまった。
(ちなみに亡き父親と三島由紀夫は大正14年、同い年の生まれだった)。
本作のナレーションを務めた俳優の東出昌大は
浮気で盛り上がっているが、それって宣伝なのか?
違う・・・そうか三島由紀夫、没後50年だったのか!
知識がないので、とりあえず下記のドキュメンタリーを観た。
ふむふむ。なかなか三島由紀夫は面白いなぁ、というのが感想。
<官僚の両親 家の中で育てられる 虚弱 文学 天才 肉体 コンプレックス
終戦 天皇制 自衛隊を軍隊に 日本を日本の伝統文化を守る 刀 ギリシャ
東南アジア インド ボディビル 経済大国への反感 義理と人情 熱情
ホモセクシュアル ノーベル文学賞逃す 大虚無>
・・・まぁ色々な意見があるが自決は
「戦後日本の発展の中、ホモだが虚弱な天才作家が、 日本の原点を取り戻すために、 まるで演劇のように仕組んだ熱情の舞台」なのかな?
わからん。ただネトウヨとはまるで違う。
なぜ経済発展する日本を憂いたのだろう。
日本の伝統文化を守るため?
・・・安倍首相が掲げていることと同じようだが、
次元は違うように思う。
だが、自決しないで昭和~平成を生きていたら、
あっけないほど時代に即した中流階級の人だったかも知れない。
だいたいあの自決は唐突だった。
演説をしっかり聞いている自衛官もいなかった。
もし存命していたら、
平和ボケの中、面白い劇団かなんか作って、
スピさんになって美輪明宏さんとも共演なんかして、
飾り物の筋肉ゲイコンプレックスもなんのその、
テレビで「どんだけーっ!」とか言って人気者だったりして。。。
ふむ。あほなサッカー小僧が作った
「三島さん おひかえなすってと 死に急ぐ」が
当時なぜ週刊誌に載ったのか?
なんとなく分かるような気がした。
おひかえなすって=やくざ、香具師が仁義を切るとき、最初に言う言葉だ。
人情よりも義理を選んで自害したのだな(楯の会の熱情に対し?)。
そしていい時代を堪能せずに急いでしまったのだな。
当時の編集長の意図はこんなとこかな^@^;w
ので、多分、三島由紀夫は読まないと思う(笑)。
老眼なんだよ、三島さんよ!
映画もなぁ、コロナだからなぁ。
・・・運がついてないねぇ。
三島由紀夫の生首写真あり、ご注意を!
圧倒的言葉の熱量も肉欲への飽くなき探求も、
コロナにはかなわない。残念、三島さん、東出くん。
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