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スマホより見るべきことはたくさんある。 [日記]

電車に乗ったら、
高校生くらいのサーファースタイルの男子とすれ違った。
気にもせず、座る。
と、奴が戻ってきた。
チラリ顔を見ると笑っている。
その瞬間、私の前に座っているおばさんが
いきなり奴の腹のあたりに手をぶつけ
「やめなさいっ!」と怒鳴った。
(あぁ、そうか)。
奴は少し頭がぬくかった。
最近は障がい者も近くの学校や働くところに
行くようになったので、
程度の軽い人はよく見る。
大声を出したり、笑ったり、
電車の中を駆けたりするが、
あまり驚くことはない。
パラリンピックの選手がCMに出だして、
手や足を失っている人たちにも慣れてきた。
重度の知能障害の人たちにも施設で接した。
・・・結局、外見からの情報に脅かされなくなるには
慣れることが一番なのだろう。
奴は軽く笑って手を叩くだけ。
後、靴を履いていないのか。
ただ、時間帯が悪かった。
ちょうど帰宅する女子高校生の群れと一緒である。
冷酷な年ごろの彼女たちは小さな会話を
ニヤニヤとしている。
奴はそんな彼女たちをぶしつけに見つめ笑いかける。
おばさんの二発目が来て、
奴はふりかえり、すごく嫌な顔をした。
「危ないかも」と私は思い。彼を睨んだ。
奴は前の方にふらつきながら行き、席に座った。
そのまま終点に着いた。
その間、おばさんと私に睨まれて奴も大変だったろう。
女子高校生の群れに接することができないように
奴をおばさんとはさみ改札へ向かう。
おばさんが、何処の施設?かと聞くが、
薄ら笑いを浮かべるだけ。
そしていきなり改札を駆け抜けて逃げ出してしまった。
無賃乗車だ。
出遅れた私とおばさんは
「あぁ、しょうがないなぁ」
「症状の軽い子だから大丈夫だと思うんだけど」
と会話し別れた。
おばさんは知的障害のある人の施設で働いている人だった。
「純粋なだけに危険だし、彼も危険なのよね」。
ああいう時、どうしたらいいのか?
おばさんはきちっと怒鳴って、叱り、腕を捕まえた。
・・・できるだろうか、私に。
情報の90%は目から。スマホなんて見ている場合じゃない。
そして目に見えない障害をどう見える化するか。
この高齢化社会、対応は急がれる。


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